記憶スケッチ

はじめまして。ナンシーと申します。

この名前に「おや」っと思った方、そうです、ナンシー関さんから頂きました。
(ってことは言わなきゃわからないですよね)
消しゴム版画家で、コラムニストとしてもスパイシーで温かい独特な文章を書く方です。享年41歳。
私はナンシーさんの書くコラムが好きで、本が出てはよく読んで電車の中でワナワナと肩を震わせて笑っていたのを思い出します。
最近友人に、そのナンシーさんが通販生活で連載されていた“記憶スケッチアカデミー”という
コーナーをまとめた本、その名も『記憶スケッチアカデミー2』(なぜか2から)を借りたからです。
 

久しぶりに笑いました。
 “記憶スケッチ”とは、あるものを見ずにまさに「記憶」をたどってスケッチすることであり、
 『記憶スケッチアカデミー』は、ナンシーさんからの題目を与えられた読者からの記憶スケッチの発表の場です。
 

たとえば、あなたは「人魚」という題目を与えられたとしたら描けるでしょうか?
「・・・ああ、人魚ってアレでしょ?ほら、岩に腰掛けちゃったりして・・・」
ってところではないかと思います。本ではまさに、
「半分魚ってことは、・・・ どっから魚?」とか
「女の人ってどんなだっけ?」などという一般の方々の疑問がそのままスケッチになっているのです。
絵と呼ぶにはあまりに切ないそれら(本では症状と呼ばれてましたが)についているナンシー理事長(アカデミーなんで)の
シニカルな文章と愛情のある視点に改めて感動。
 

そのコーナーには、驚いたことに下は3歳から上は90歳までの方々が投稿されています。
中には「55歳 会社役員」とか「58歳 会社経営」なんて方もいて
その絵がまた、一生懸命描いてある人魚(でも首から下が魚になっちゃってたり)だったりすると
なんだかほんわかして♪にーんげんってい・い・な♪と鼻歌でも歌いたくなるわけです。
 

通販生活という言ってみればカタログに、そんな温かくてピリッとスパイシーなコーナーがあることで
読者も商品を見る間にほっと出来る、家族で参加して楽しむことも出来る。
そんな、読む人の気持ちを考える媒体であり続けたいという気持ちで作っている
  Classy
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